千年以上の歴史と謎の数々

周辺に咲く花々

毘沙門

千年の歴史をこえる古刹

 石段を登ると、茅葺き屋根が特徴的な本堂がある。元禄八年(一六九五)に再興された現在に至っている。その歴史は、八世紀中ごろ建立とされている千年以上の歴史を持つ古いお寺。国、県などから様々な文化財、霊場として登録されている。

その真実は謎に包まれる

 達身寺の仏像には謎が多く、行基菩薩(ぎょうきぼさつ)が仏教を広めるために、霊木から仏像を作り出したという霊木説に始まり、明智光秀の丹波攻めの際、各地の戦火から非難させるために、当寺へ仏像が運び込まれたという客仏説。また、一寺に一躯あればよいとされる、本尊仏や兜跋毘沙門天が数多くあり、そして、それらの数体が未完成であることから、過去に仏像を作っていたという工房説。(当時の丹波の地に仏師を輩出していたお寺が達身の他にになかったことから、丹波仏師快慶が当寺と深い関わりがあったのではないか。とする説もある。)
 このように達身寺には様々な説が残っている。しかし、古文書として残っていないため確かめることが出来ていない。しかし、数多くの仏像が存在していることは事実である。

独特の姿

薬師

 そうした謎の多い達身寺の仏像は、みな特徴的なお姿をされている。その特徴とは、お腹の辺りが膨らんだ姿であり、これは「達身寺様式」とよばれている。これら仏像の多くは平安後期から鎌倉初期に作られたものである。

達身寺指定登録一覧

国重要文化財(12躯)/
兵庫県指定文化財(34躯)/
丹波市指定文化財(33躯)/
西国薬師霊場第二十五番/
丹波市古刹十五ヶ寺第六番/
丹波市西国番外霊場
阿弥陀如来